私は認知症にはなりたくない。親が認知症になったらどうしよう。
高齢社会の現在、認知症に対して漠然とした不安を抱えている方が多いと思います。
認知症とは大脳新皮質の働きが加齢とともに定価して、若い頃はできた計算や長い文章を理解することが難しくなったり、記憶力が衰えること=認知機能の低下を指します。
高齢者になって認知機能が低下した時に何が困るのか。これを具体的に述べている資料は実は少ないのです。分かり頃と同じ知的能力を維持するために脳トレが持てはやされたり、認知症の進行を遅らせる薬が話題になりますが、仕事をリタイヤしたシニアに、現役と同等の知的能力が求められるシーンはどれほどありますでしょうか。
そもそも認知症でない40代、50代の方でも受験生時代の記憶力や集中力を今でも保ち続けていますか?
年齢とともに運動機能が低下することは誰もがよくご存知です。若い頃と同じようなダッシュやジャンプはできなくなり、視力や聴力も低下します。認知機能もこれらと同じように低下していきます。
高齢者にとって必要なことは20代と同じジャンプ力を手に入れることではありません。転ばないための運動や基礎的な筋トレが、寝たきりにならずに日常生活を続けるためのエクササイズです。
認知機能も同じように考えることがえきます。20代の記憶力を取り戻すのではなく、ご飯を作って食べたり家事をしたり散歩をしたりという日常生活を続けるための基礎的なエクササイズが必要なのです。
BPSDが問題

認知症になると感情をコントロールする機能が低下し、欲求のままに行動することがあります。
BPSD(認知症周辺症状)は認知症患者が徘徊、暴言、暴力などの行動に出たり、不安、抑うつ、幻覚などの心理症状を起こすことです。
BPSDが出てしまうと家族間でのコミュニケーションが取れなくなり、自宅介護者は予測できない高齢者の行動に疲れ果ててしまいます。
大好きだった家族が今はもう迷惑をかけるだけの別人のようになってしまった。手に負えないから病院や施設に入れなければ・・・。
BPSDを起こさない優しい老人であれば周りのサポートを受けながら社会生活を豊かに続けることができます。 実は認知症の問題の多くは、認知機能の低下ではなくこのBPSDが起因しているのです。